来局時の状況

62歳 女性 医学的診断:軽度腎機能障害

主訴

毎年の健診で腎機能低下が指摘されているので改善したい

現病歴

Cr:0.82mg/dl eGFR:54.2。病院処方薬はなし。

漢方医学的所見

自覚症状

顔のほてり、口内炎よくできる、夜中トイレ、難聴

他覚症状

紫舌辺暗胖大、舌下静脈怒張、脈弱遅

改善結果

腎虚瘀血と弁証し、亀板膠製品を1日1包と冠心2号方を1日1包で1カ月(約15000円)服用。
同処方を1年継続後の健診で、Cr:0.72mg/dl eGFR:62.3となり腎機能の改善が認められた。

考察

本症例は、中医学的に腎虚瘀血と弁証し、滋陰潜陽作用のある亀板膠製品と、活血化瘀作用のある冠心2号方を用いた。亀板膠は、腎精を補い、陰虚を改善する。冠心2号方は、血瘀を改善し、腎臓の血流を促進する。これらの漢方薬の組み合わせにより、腎機能が改善したと考えられる。(薬剤師・国際中医師:田之上晃)