来局時37歳 医学的な不妊の原因:なし
1人目を希望し3年5ヶ月
○来局時の不妊治療歴:タイミング療法9ヶ月、人工授精7回/人工授精1回目で妊娠したが12週で流産

漢方による原因分析)
○冬に足の冷え、白髪、舌中紫、尺脈弱、不妊期間、流産歴、AMH0.89 ng/mlなどから腎虚
○頭痛、子宮筋腫、舌辺暗紅などから瘀血(頭頂部の痛みや弦脈などから肝の経絡の疎通が悪い)

方針)体外受精をする予定なので、治療の効果を高めるための体づくり、また前回12週で流産したことから、流産しにくい体づくりをサポートする。
採卵の状態など様子をみながら腎の陰陽のバランスを整えていく。また、肝経を活血をして子宮・卵巣への血流を改善していく。

改善結果)
牡蠣肉・亀板膠製品と煎じ薬で芎帰調血飲加白芍・丹参・黄耆・女貞子の処方で開始。
1~9ヶ月目、1ヶ月目から体調は改善する。生薬を調整しながら2回採卵し、1回凍結胚移植するが着床反応(-)
10ヶ月目、移植周期に内膜が厚くなりにくいため養肝を強化する。煎じ薬の白朮・茯苓を抜いて、酸棗仁・人参・何首烏を加える。その周期に凍結胚移植し、胎嚢確認にて妊娠。
前回の妊娠時は12週で流産したため、15週まで煎じ薬と牡蠣肉製品で安胎をし、その後は煎じ薬は当帰製品に切り替えて継続。

⇒元気な女の子を出産されました。

前回の妊娠が12週で流産しているので妊娠してからも心配されていましたが、無事に出産することができました。
来局時は、流産歴があり、AMHが低く、年齢的に焦っていると言われていましたが、妊娠力を後押しするためにできることをコツコツ頑張っていただき、結果を出すことができて嬉しく思います。