来局時の状況)

44歳 医学的な不妊の原因:なし 
○来局時の不妊治療歴 1年8ヶ月:自然妊娠で初期流産9w、体外(顕微)受精2回(凍結胚移植3回/初期流産8w・陰性2回)

漢方による原因分析)

○冷え、むくみやすい、夜トイレに起きる、白髪・抜け毛が気になる、排卵日付近でオリモノの変化が分からない、年齢などから腎虚
○イライラしやすいことから気滞瘀血
○肌の乾燥・足がよくつることから血虚
方針)補腎・養血・活血をすることで子宮・卵巣の機能を改善して妊娠を目指す。

改善結果)

1~3ヶ月目、採卵 2個胚盤胞。PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)で1個移植するも陰性。
4~5ヶ月目、1周期空けて採卵(胚盤胞1個 4BB day6)
6~7ヶ月目、1周期空けて採卵できたが分割停止し凍結できず
8~9ヶ月目、採卵(胚盤胞2個 4AA day5/4AB day5)⇒4AAができたのは初めて。
10ヶ月目、凍結胚移植
11ヶ月目、陽性。その後胎嚢・心拍確認。
12ヶ月目、流産予防のため安胎処方を継続。不妊治療専門クリニックを卒業。

考察)

AMHは年齢相応。胚盤胞を複数回移植するも、初期流産や陰性が続いている状態でした。
卵の質向上と子宮環境の改善を目指し、補腎を中心に体のバランスを整える漢方薬で体づくりを継続しました。
高齢になると質の良い卵が育つ確率が下がってきます。良い卵が育つ周期がだせるように、あきらめずコツコツと体を整えていきました。結果、今までで最もグレードの良い胚盤ができ、無事妊娠し不妊治療専門クリニックを卒業となりました。(薬剤師:田之上顕子)

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