海外に比べて日本の体外受精は妊娠率が低い
そもそも、「体外受精」は、体外受精以外では妊娠成立が不可能と考えられる方に使用される技術です。
- 卵管閉塞などの卵管に問題がある
- 排卵障害
- 精子に問題がある
- 抗精子抗体など免疫学的問題がある
- 原因がはっきりしないが妊娠に至らない(原因不明不妊・機能性不妊)
現在体外受精の適応でもっとも多いのは原因不明不妊です。
ですが、原因不明というのは正しくありません。
正確には、「原因をはっきりさせる検査がない、現時点で医学的な検査ではわからない」ということです。
じつは、日本の体外受精件数は圧倒的多さで世界一です。
こんなに体外受精が行われている国は他にはないというくらい多いです。
しかし、
1回の採卵あたりの出産率は世界最低。
世界平均のわずか1/3程度しかない。(世界平均は約20%に対し日本は6~7%)
日本では結果のでない体外受精が膨大に行われているという現実があるのです。
原因不明不妊の場合、不妊治療は治療と言っても実際には何かを治すわけではなく、治療の積み重ねによる改善もないです。
治療がどうのこうのと言うつもりは一切ありません。
けれど、治療を受ける側も不妊治療についての考えを整理して、努力が実る人が少しでも増えるようになって欲しいなと思います。
何度も体外受精を失敗してきた方が、体づくりして自然妊娠したり、体づくり後の体外受精でうまくいったりされるのを目の当たりにして、心身の負担や経済的負担の大きい治療は、なるべく少ない回数で成功するように準備をすることは必要であると思います。
限られた時間とチャンスを活かすために。