来局時39歳 医学的な不妊の原因:低AMH0.71ng/ml、男性:精子数少・低運動率
不妊期間1年3ヶ月 一人目希望、
○来局時の不妊治療歴:タイミング療法5か月、人工授精2回、体外受精1回(採卵するが変性卵)

漢方による原因分析)
○他覚による手足冷え、1日中疲労感、腰痛、尺脈弱、舌燥苔、基礎体温、低AMH、年齢などから腎虚
○肌乾燥、生理量少、舌紫、顔焦色などから血虚血瘀

方針)
体外受精1回目が上手くいかなったので、補血養陰補腎をして血虚の改善に合わせて活血を調整し、病院治療と併用での妊娠を目指す。

改善結果)
牡蠣肉製品と亀板膠製品と乾地黄の芎帰調血飲去烏薬・益母草加白芍・丹参・女貞子・補骨脂の煎じ薬を服用開始。
1~3ヶ月目、治療を休んで同方継続して体づくり。
4~6ヶ月目、煎じ薬の乾地黄を熟地黄に、白芍を赤芍薬に変え、益母草を足し継続。人工授精をするが妊娠せず。
7~12ヶ月目、生薬を微調整しながら、採卵を2回する。1回目は変性卵、2回目はグレード1を2個凍結。
13~20ヶ月目、内膜が厚くなりにくく、生薬を調整しながら厚くなった周期に移植するが2回とも妊娠反応でず。
21~24ヶ月目、転院し、自然周期の採卵で成熟卵が2個、4CBの胚盤胞を凍結。煎じ薬は香砂六君子湯加当帰・熟地黄・丹参にし、翌々周期で6.5mmの内膜で移植し妊娠。心拍確認。

何回か採卵することになりましたが、だんだん良い卵が取れるようになり、移植する際も内膜が厚くなりにくいなか質を上げていくことを目標に漢方薬を諦めずに続けていただきました。卵のグレードや内膜の厚さが特別良い状況ではなかったですが、こつこつ体を整えて40代で無事妊娠できたので良かったです。