病院で不妊治療していても授からないとのことで相談に来られました。
基礎体温は2層になっているのですが、全体的に高めです。
血流などはバランスが良く、基本的に健康な方です。

漢方的な分析では、腎陰虚と血虚を徹底的に改善し、血虚による血瘀傾向も改善していくことが方針です。
・滋陰養血化瘀は養精種玉湯加味の煎じ薬
・さらに滋陰潜陽で基礎体温を全体的に落ち着かせ卵が育ちやすい環境にする目的で亀板鼈甲の動物性生薬製品
・念のために漢方薬の効き目を良くするためのサプリメント
という3種類で、妊娠し出産まで維持できる妊娠力をつけていきます。

ご相談者には、「焦らないでください。」と言っているのですが、私の心の中では「早く効果がでますように」と叫んでいます。
煎じ薬を使うようになってから服用した周期に自然妊娠される方もいらっしゃいます。
病院の不妊治療の効果を高める目的で漢方薬を使って成果がでることもありますが、
多くの方が病院治療を休んで漢方薬のみで体づくりをしているときに自然妊娠されています。
このような経験を積んでいると、漢方相談で来られた方が妊娠されるのに不妊治療が本当に必要なのかと疑問がわきます。
今、40代後半のお母さんから生まれた子は千人弱です。同じ日本人でも、昭和初期はなんと2万人弱も生まれていたという統計が残っています。
人口も少なく、不妊治療もない昔の方が圧倒的に出産人数が多かったことを考えると、妊娠して出産するということは体の生殖機能をいかに高められるかということが重要なのではないかと思います。
生殖機能をいう力を高めるという面において、漢方は非常に役に立つものだと考えています。

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白芍を赤芍に変えて瘀血をとり、余分な熱を冷ます処方にしています。