タイミング療法12回、人工授精2回の不妊状態から漢方薬2ヶ月で妊娠・出産 30歳
相談時の症状
- 29歳 1人目希望して1年6ヶ月
- 医学的な不妊の原因:なし(やや子宮内膜症の疑いあり)
- 来局時の不妊治療歴:タイミング療法12回、人工授精2回。
漢方による原因分析と方針
- 手足の冷え、便秘、乾燥肌、目の疲れなどから血虚
- むくみやすい、腰がだるい、鼻炎、遅い生理周期などから腎虚
- 基礎体温、ひどい生理痛、経血に塊、生理不順、子宮筋腫(軽度)などから瘀血
- むくみやすい、体がだるい、疲れやすい、生理周期が遅れるなどから脾虚
病院治療の効果を上げるために、補腎補血活血で体づくりをしていく。自社牡蠣肉製品と当帰阿膠製剤と丹参製剤を開始。
漢方薬服用後の経過
- 1ヶ月目、生理痛はあるが、経血の大きな塊が無くなった。
- 2ヶ月目、瘀血をよりしっかりとっていくために丹参製剤を増量。漢方を服用し始めてから1回目の人工授精で妊娠、胎嚢確認。
- 経過順調で元気な男の子を出産
考察
原因不明不妊で、28歳から1年6ヶ月間タイミング療法や排卵誘発剤を使って人工授精をしても1度も陽性がでていない方でした。
問診では、便通が3日に1回、ひどい生理痛・経血の塊などのサインがあり、基礎体温もガタガタして高温期に勢いがありませんでした。漢方薬を開始して1ヶ月後には、便通が改善し経血の塊が減り、基礎体温もとても良くなってきれいな高温期がだせていたので、「この調子で体を整えていけば授かれると思いますよ」とお伝えしていたところ、2週間後に妊娠が分かりびっくりしました。
原因不明不妊で、治療をしても上手くいかない場合は、子宮・卵巣の機能が上がるように漢方で体を整えてあげると治療が上手くいきやすくなります。(薬剤師 田之上顕子)