来局時37歳 医学的な不妊の原因:子宮内膜症、橋本病、男性:精子が少ない
1人目を希望し3年
○来局時の不妊治療歴:タイミング療法12ヶ月、人工授精6回、体外受精2回、(妊娠2回・初期流産2回)

漢方による原因分析)
○冷え、腰痛、耳鳴り、尺脈弱、甲状腺機能低下、流産歴、年齢、AMH0.68 ng/ml(36歳時)などから腎虚
○寝付き悪く、睡眠時に目が覚める(毎日)、肌の乾燥、目の疲れ、ふくらはぎの攣り、数脈、蕁麻疹、イライラしやすいなどから肝鬱を伴う血虚
○酷い生理痛、頭痛、舌下静脈怒張などから瘀血
方針)2回目の流産直後なので、補腎と補血・活血をして、体を整えてから、養肝をしてストレスに対する力をつけてから凍結胚移植予定。

改善結果)
牡蠣肉・亀板膠製品と当帰阿膠・丹参製剤の処方で開始。
1~3ヶ月目、体調面は改善する。
4ヶ月目、亀板膠をシベリア霊芝、当帰阿膠製剤を帰脾湯製品に変更して、凍結胚移植。胎嚢確認にて妊娠するが7週で流産。
5~14ヶ月目、季節体調により処方を調整。牡蠣肉・亀板膠製品と丹参製剤、逍遥散製品服用で3年ぶりに採卵し顕微授精。2個胚盤胞を凍結。
15~16ヶ月目、同処方継続にて2個移植。そのまま妊娠。亀板膠製品以外継続し、心拍確認。

漢方を始めてから最初の移植では、今までと同じ初期流産という結果でした。柴胡が入った逍遥散のような処方を少量入れながら組み合わせると、ストレスに対する抵抗力がつき妊娠しやすくなり、流産予防にもなります。