さつま薬局 子宝便り vol.22発行しました。

今月のテーマは”「肝」の働き”です。

漢方でいう「肝」は、単に肝臓だけの意味ではなく、「気血」の巡りに関係しています。
自律神経のバランスに影響するので、妊娠出産に深く関係しています。

ストレスで生理周期や排卵が乱れるのは、ストレスが「肝」の働きに影響するためです。
これにより血流量の調節がスムーズにできなくなり、生理トラブルや月経前症候群(PMS)、基礎体温の乱れの原因になります。また、排卵がスムーズにできなくなったり、卵巣の働きや子宮の状態にも影響を及ぼしてしまいます。男性の場合は精子を作る機能が低下してしまいます。

春は一年で最も「肝」が影響を受けやすい季節です。ストレスをためないように心がけを。

そのほか妊活に役立つ情報をお届けしています。
4月1日より配布いたしております。

ご無沙汰していました。
久しぶりのブログ更新です。6年に1回ある薬局許可更新を川内店が受けるための準備をしたり、漢方カルチャー倶楽部の準備などしていたらこうなっていました。
早いもので鹿児島店はもうすぐで1年。川内店は12年になります。
ちょっと余裕ができたので、先ほど作った煎じ薬について書きます。

元々はひどい生理痛や頭痛・肩こりの改善目的に煎じ薬を始めた方です。
漢方薬1ヶ月目から疲労感が減り体調が良くなったので喜んでいただきました。
しかし離島の方でなかなか来局できず煎じ薬を飲まないと体調が悪化するとのことです。

今回もちょっと間があきまして、疲労感・不眠などが悪化し咳が少しでて胸が詰まったような感じがするとのことでした。
今までも何度か咳喘息になったことがあるとのことで心配されていました。
肌が乾燥しやすく体質的に陰虚がある方ですが、今回の不快な症状は仕事が忙しく肝気が鬱結し肺を犯すことで咳がでる。また肝火が心を犯し不眠の悪化、気滞からの胸の詰まりや意欲低下がでていると判断しました。
基本処方は、日本で一般的な「薜氏」はなく「医宗」の竜胆瀉肝湯を選びました。
理由は柴胡による疏肝解鬱作用を期待するためです。
一般的には膀胱炎の改善目的で使われますが、不眠や咳の改善目的で今回は使います。
そして燥性が強い黄笒をはずし、平肝潜陽・安神作用のある牡蛎を加えました。
鎮咳作用のある生薬もありますが、西洋薬の咳止めを服用しているとのことなので敢えて加えませんでした。

今回の煎じ薬でまた体調を立て直し、お忙しい仕事を乗り切っていただきたいです。

35歳 2人目を希望して1年6ヶ月
医学的な不妊の原因:なし 
○来局時の不妊治療歴:タイミング療法5ヶ月

漢方による原因分析)
○足・下腹部・腰の冷え、腰痛、疲れやすい、鼻炎、脱毛が多い、基礎体温などから腎虚
○立ちくらみ、便秘、顔色などから血虚

方針)補腎充精、養血調経の漢方と効果を高める養生法を提案。

改善結果)
漢方服用1ヶ月目に予定日を11日経過しても生理が来ないため検査をしたら陽性がでましたとのこと。嬉しいご報告ありがとうございます。

35歳 医学的な不妊の原因:不明 
○不妊治療歴:なし、 流産歴2回

漢方による原因分析)
○足の冷え、下腹部の冷え、首筋のコリ、鼻炎、脈の状態、基礎体温などから腎虚
○末端の冷え、肩こり、クマ、 生理痛がひどく経血に塊があることから瘀血、
○寝付きが悪く睡眠途中で目が覚める、食後の眠気、疲れやすい、肌の乾燥、爪の割れ、生理周期が長いなどから気血両虚

方針)補腎温陽、活血化瘀、益気養血の漢方と効果を高める養生法を提案。

改善結果)
漢方服用2ヶ月目に妊娠反応。安胎処方に切り替えて継続。

基礎体温が1相のままで病院でカウフマン療法を繰り返していた方です。
漢方薬を続けられて3周期は基礎体温が2相になるようになっていました。
今回の周期は残念ながら1相のままで再度カウフマン療法をすることになりました。

煎じ薬は益五合方を加減、動物製剤は亀板膠・鹿角膠と牡蠣肉で効果がでていたのですが、今回煎じ薬を調整しました。
健脾を利湿のある茯苓から補気作用ある白朮に変更し、補腎活血の牛膝、補肝腎陰の女貞子を加え、調和目的の炙甘草を中止しました。
また体内を整えて妊娠する力を取りもどすことを目指します。
早くこの方にもコウノトリがやってくるよう精一杯サポートいたします。
今下の生薬を煎じています。

少しずつ暖かくなり過ごしやすい時期になってきました。
春は生命力や陽のパワーに満ちています。
一方で、急激な気温の上昇により体調が安定しなかったり、精神的に不安定になる方も多いです。

さつま薬局 子宝便り vol.21 発行しました。

今月のテーマは「陰陽のバランス」です。
漢方ならではの「陰」「陽」の考え。
東洋医学のベースとなる考え方で、宇宙のあらゆるものを「陰」「陽」のふたつの側面から解釈します。
「陰」と「陽」はお互いに影響し合ってバランスをとっています。お互いに補い合う関係です。

例えば
陽・・・男、太陽、天、乾燥
陰・・・女、月、地、湿潤

漢方とは、症状をピンポイントに診て治療するのではなく、全体を診て「足りない物は何か」「過ぎたるは何か」を探し、「足りない物は補う」「過ぎたるものはそぎ落とす」という対処をしながら正しいバランスを目指す養生法です。
妊娠しやすい状態とは、このバランスがうまくとれた状態ということです。

そのほか妊活に役立つ情報をお届けしています。
3月1日より配布いたしております。

45歳 医学的な不妊の原因:卵管閉塞 1人目を希望して2年
○来局時の不妊治療歴:顕微授精4回、病院にて温経湯

漢方による原因分析)
○手足・下腹部・下腹部の冷え、疲れやすい、首筋のこり、鼻炎などアレルギー疾患、基礎体温、舌などから腎虚
○卵管閉塞、シミ、基礎体温などから瘀血
○目の疲れ、便秘、動悸、生理周期が遅れやすいなどから血虚

方針)まずは採卵で質の良い卵が取れるように滋陰補腎、養血化瘀。
採卵後は胚が着床しやすいように子宮内環境を整える温陽補腎、養血化瘀。

改善結果)
最初は牡蠣肉などの漢方製剤で補腎、養血調経の漢方薬、瘀血の程度は軽いが卵管閉塞があるので破血薬の水蛭入り漢方製剤を2ヶ月。
舌先紅があるので補腎薬を亀板膠・鼈甲膠製品に変更。また破血薬から活血薬に変更し、更に1ヶ月服用後採卵。胚盤胞まで成長し凍結。
移植前の不安感を取り除く為、安心作用のある真珠と蛙の輸卵管などを配合した補腎製品に変えて5ヶ月続け移植、妊娠。その後胎嚢・心拍確認。

高齢の方でしたが元々持っている妊娠する力を引き出すことが出来て良かったです。
年齢を戻すことは出来ませんが、漢方薬の体づくりで妊娠する力を取り戻すことは可能だと考えています。
若い方よりも必要な漢方薬が多くなりますが、できるだけ赤ちゃんに恵まれるようにサポートしたいと思います。

2月4日は立春。
暦のうえでは春の始まりですが、まだまだ寒さは厳しいですね。

さつま薬局 子宝便り vol.20 発行しました。

今月のテーマは「舌診(ぜっしん)」です。
漢方ならではの診断法である「舌診」。
東洋医学では、古くからその人の第一印象や、声の調子、舌の状態、脈の感触などの身体の表面に現れる変化を細かく観察し、身体のどの部分に問題があるのかや、その重症度などを判断し、治療の目安としてきました。

「舌診」とは舌の状態をチェックして今の状態を探ることです。
現代医学的には同じ病名であっても、舌の状態は同じではありません。
不妊症の場合も同様であり、相談者の舌の状態は処方を決める目安となります。

そのほか妊活に役立つ情報をお届けしています。
2月1日より配布いたしております。