26歳 女性 アトピー性皮膚炎で17年間悩んでいる。
皮膚科でザイザル錠5mg、プロトピック軟膏、アンテベート軟膏、リンデロンV軟膏などで治療中、過去に漢方薬を病院から処方されたことがあるが改善しなかったため中止した。
症状を軽減させてステロイドなどの使用を減らしたい。
皮膚所見は赤みあり、汗をかくと痒みが増す。全身の所見を診ると体質は肝腎陰虚。

治療方針:清熱袪湿(熱>湿)、落ち着いてきてから養肝補腎
処方は清皮湯の清熱の割合を高めるため白朮・茯苓・ヨクイニンを減らし、清熱解毒目的で紫根を加える。
漢方薬を半月続けたあと一ヶ月間様子を見たところ、漢方薬を飲んでいる時の方が痒みが治まっているので、服用を再開する。
時期的に湿気が増してきたため、上記処方に利湿の蒼朮を加えた処方を1ヶ月服用してもらったところ、ステロイドの使用頻度が今までの半分になり、去年の同じ時期よりも症状が落ち着いている。

今回は上記処方をそのまま続けて様子を見たいと思います。17年間も続いている症状だけに簡単にはいかないと思いますが、ステロイドを使わなくても良い体になることを目指して一緒に頑張りたいです。

39歳男性、後腹膜線維症による水腎症、水腎症は発症して4年以上、疲労感・足のむくみなどが半年以上続いている

半年前から疲れたときや夕方の足のむくみ、体の疲れがひどいことで来局されました。
病院では、西洋医学の標準治療であるステロイドの内服、副作用対策の薬、ステントの挿入による尿路の確保をしていました。
病態と体質から、始めに補腎健脾をして自覚症状の改善をし、その後健脾から化瘀に切り替えてステントとステロイドの要らない状態を目指そうと考えました。
また水腎症は原因として免疫異常が考えられているので、検査値では白血球分画を顆粒球:リンパ球=7:3から6:4になること目標にしました。
煎じ薬は六味地黄丸料合玉屏風散可車前子、併せて亀板・鼈甲製品を服用してもらう。1ヶ月目から体調良くなり朝の目覚めが改善する。
2ヶ月後に右側のステントを除去。検査値の目標にしていた割合も6:4になる。
方針を健脾から化瘀に変更。玉屏風散から丹参・牛膝・赤芍に変更し1ヶ月継続。補腎化瘀の目的で沙棘製品を追加。1ヶ月後、左のステントを除去。
相談者は、久しぶりに体の中に異物がない状態となったことを大変喜ばれていました。

まだサポートが必要なので生薬を微調整しながら継続していただきます。
相談者は、海外出張などがあるハードなお仕事をされている方なので、漢方薬で病気にならないための力を上手に引き出せるようにしたいです。

30代前半女性、骨髄異形成症候群(MDS)、煎じ薬を初めて約9ヶ月。

漢方薬を開始してすぐに倦怠感などの自覚症状は改善したのですが、その後体調が悪化し3月の検査で血小板が3.7万個/㎕まで低下してしまう。この時期、倦怠感と強い背中の痛みが現れ、日常生活に支障がでる。痛みで睡眠も良くない。

煎じ薬の処方を、血液を作る目的に変更し、煎じ薬と併せて杞菊地黄丸と牡蠣肉エキスを服用してもらったところ、背中の痛みが無くなる。
5月の検査で、血小板数4.5万個/㎕に回復。
その後、血球や血小板を増やす鶏血籐・阿膠・大棗を帰脾湯の加減処方に追加し、7月の検査結果が以下です。
血小板5.8万個/㎕ 赤血球 304万 白血球 5300

血小板数が大幅に回復し、その他の血球数も改善してきました。
先に脾虚の状態を改善させたので漢方薬による検査値の改善の効果が早かったのだと思います。
何より、倦怠感と強い背中の痛みが改善し、日常生活に支障が無くなったと喜ばれました。
この方は血小板の数値が季節により変動があるのですが、前年の同時期よりも良い数値でした。

 

そして、今回の煎じ薬です。
胃腸の調子が良くなってきたので胃腸の生薬を減らし、補血の当帰などの生薬の割合を増やしました。
今後は血小板数が8.0万以上になることを目指します。
もっと喜んでもらえるように漢方薬を科学的視点で運用したいと思います。
西洋医学が苦手な部分を、漢方薬でどこまでサポート出来るか追求していきます。

現在、さつま薬局の漢方相談は、鹿児島本店は私が常駐して対応し、川内店は私が月1回出勤するという体制で行っています。川内店の相談日が限られておりご迷惑をお掛けしている状況です。
「川内店の漢方相談日をもっと増やしてより利用しやすくしたい」ということと、「私自身が症状・体質に合わせた煎じ薬に没頭したい」ということもあり、6月から漢方相談の体制を変更しようと思っています。

川内店の漢方相談は、「女性による女性のための漢方相談」として6月から新たにスタートする予定です。担当する相談員は、もともと調剤事務として入局しましたが、漢方相談をしたいということで医薬品登録販売者の資格を取り漢方の勉強をしてきた女性です。彼女は川内店で毎日勤務するので、漢方相談がいつでも受けられるようになり川内店の利便性が良くなると思います。
これまで通り不妊症の相談が主ですが、月経前症候群(PMS)、無月経、更年期障害など女性特有のお悩みにも対応します。女性なので女性のお悩みの相談しやすくなると思います。

私は、これまでの漢方相談の実績から、独自のノウハウを積み上げてきました。
病院治療で成果が出なかった方に漢方薬で結果をだすのは非常に難しいことですが、一貫して再現性のある方法を追求してきました。その法則に乗っとり漢方薬を運用すれば成果が出せると実感しています。そのための知識をしっかり身につけた彼女が漢方相談をすれば喜んでもらえる方が増えるだろうと思っています。

おかげさまで、これまでに漢方相談で目標を達成された方々から「もっと漢方薬の良さをたくさんの人に知ってもらった方が良い」と言っていただいています。

6月から、新しい相談体制でスタートし、また少しでも多くの方に漢方薬の不思議な力を実感していただけるように努力します。

30代前半の女性、煎じ薬を初めて6ヶ月近くなります。
食欲がない、倦怠感などの不調は煎じ薬をはじめてまもなく改善しましたが、血小板数は少しずつ低下してきていました。

ここ数年間血小板は4~5万個/㎕で落ち着いていたが、3月の検査で3.7万個/㎕に低下し、このまま低下すれば抗がん剤や免疫抑制剤を使った薬物療法を始めないといけないとのことでした。血液内科の担当医は、薬物療法は副作用が強く出来ればしたくないという考えです。そこで今までの煎じ薬と別に骨髄を養うために補腎の丸剤を追加してもらいました。
胃腸機能をもう少し整えてから補腎をしていく予定だったのですが、血小板数を早く回復させるために生薬原末を固めた杞菊地黄丸を追加しました。

約2ヶ月後の検査で、血小板数4.5万個/㎕に回復。
また、自覚症状としてあった背中の痛みが全く無くなりました。
この背中の痛みは、医師に相談しても原因不明といわれ、自身で湿布を貼るなどしても改善せず、諦めていたそうです。
中医学では腎精が不足すると、骨髄が空虚となり腰がだるくて痛むようになります。
これは腰に限定されるわけでなく背中の一部(真ん中当たりが多い)が痛くなることもあります。
骨髄異形成症候群の本質は腎精虚であり、症状によって兼証を考えます。この女性の場合は脾虚になります。
本来なら腎精虚を改善するために補腎を真っ先にすべきですが、脾虚の程度がひどかったため健脾をまず行いました。
脾虚がひどい場合は、胃の負担がある補腎の生薬を使うと、脾虚が改善されないだけでなく腎虚も改善しません。
今後も煎じ薬で健脾去痰をして胃の状態を改善しながら、段階的に補腎の生薬を動物性生薬に変更して行く予定です。

今回の煎じ薬です。
益気補血・健脾養心の帰脾湯を基本に加減しました。このまま病気の進行を遅らせられるよう調整していきたいです。

無月経の相談。
流産手術後生理が来なくなる。病院でHCG注射を打っても生理が来ない。念のため子宮鏡検査をしたが異常はなし。その後、再度HCG注射を打つが生理がないまま数ヶ月経過。
このままずっと来ないのではないかと心配され来局。

全身症状を確認し分析したところ、肝腎陰虚と瘀血が原因による無月経と考えられました。
養血化瘀の桃紅四物湯を基本処方に生薬を加減し、効果を早めるため亀板・鹿角の動物製品を追加しました。

漢方開始1ヶ月目で、バラバラだった基礎体温が2相になる。体温が下降してから1滴ほど鮮血があったとのこと。
もう一押しの状態まできているので、さらに処方を調整。瘀血をとる生薬は、使いすぎると体力を消耗し陰虚タイプの場合は悪化しかねないため、桃仁・紅花・丹参を補腎作用もある牛膝に変更。腰痛が続いていたので補腎の杜仲、養血補腎の何首烏、疏肝理気の香附子を追加しました。
1ヶ月後、久しぶりに出血量がしっかりある生理が来たとのこと。

西洋医学的治療では改善しなかった無月経。適切な漢方薬で解決することができました。
漢方の服用で無月経だけでなく体調が良くなったので、相談者から「漢方薬を選んで良かったです。」と大変喜んでいただきました。私も嬉しかったです。

体内の不足によって起こる無月経には、瘀血をなくすことより、補充を優先することが大切だと改めて感じました。今後の漢方治療に役立てていこうと思います。

ご無沙汰していました。
久しぶりのブログ更新です。6年に1回ある薬局許可更新を川内店が受けるための準備をしたり、漢方カルチャー倶楽部の準備などしていたらこうなっていました。
早いもので鹿児島店はもうすぐで1年。川内店は12年になります。
ちょっと余裕ができたので、先ほど作った煎じ薬について書きます。

元々はひどい生理痛や頭痛・肩こりの改善目的に煎じ薬を始めた方です。
漢方薬1ヶ月目から疲労感が減り体調が良くなったので喜んでいただきました。
しかし離島の方でなかなか来局できず煎じ薬を飲まないと体調が悪化するとのことです。

今回もちょっと間があきまして、疲労感・不眠などが悪化し咳が少しでて胸が詰まったような感じがするとのことでした。
今までも何度か咳喘息になったことがあるとのことで心配されていました。
肌が乾燥しやすく体質的に陰虚がある方ですが、今回の不快な症状は仕事が忙しく肝気が鬱結し肺を犯すことで咳がでる。また肝火が心を犯し不眠の悪化、気滞からの胸の詰まりや意欲低下がでていると判断しました。
基本処方は、日本で一般的な「薜氏」はなく「医宗」の竜胆瀉肝湯を選びました。
理由は柴胡による疏肝解鬱作用を期待するためです。
一般的には膀胱炎の改善目的で使われますが、不眠や咳の改善目的で今回は使います。
そして燥性が強い黄笒をはずし、平肝潜陽・安神作用のある牡蛎を加えました。
鎮咳作用のある生薬もありますが、西洋薬の咳止めを服用しているとのことなので敢えて加えませんでした。

今回の煎じ薬でまた体調を立て直し、お忙しい仕事を乗り切っていただきたいです。

基礎体温が1相のままで病院でカウフマン療法を繰り返していた方です。
漢方薬を続けられて3周期は基礎体温が2相になるようになっていました。
今回の周期は残念ながら1相のままで再度カウフマン療法をすることになりました。

煎じ薬は益五合方を加減、動物製剤は亀板膠・鹿角膠と牡蠣肉で効果がでていたのですが、今回煎じ薬を調整しました。
健脾を利湿のある茯苓から補気作用ある白朮に変更し、補腎活血の牛膝、補肝腎陰の女貞子を加え、調和目的の炙甘草を中止しました。
また体内を整えて妊娠する力を取りもどすことを目指します。
早くこの方にもコウノトリがやってくるよう精一杯サポートいたします。
今下の生薬を煎じています。

「妊娠反応が陽性でした!」とお電話いただきました。
漢方相談に来られるまでに顕微授精を数回されていました。
移植できるまでの胚に育たなくなってきたため去年来局されました。

漢方薬を初めて3ヶ月後に採卵に挑戦しました。
採卵の結果報告の時は直接薬局に来られて「胚盤胞まで育ちました!」とお喜びを伝えていただきました。
それから5ヶ月ぐらい漢方薬で体づくりをして今月移植をされるということでした。
40代後半という年齢的な不安はありましたが、肌の色艶は良くなっていたので漢方でやれることは十分出来ている自信はありましたがずっと気がかりでした。

その方から第一段階の妊娠反応陽性のご報告をいただけてホットしました。HCGの値は十分だったので、これから胎嚢確認まで進み臨床妊娠に至るよう漢方薬を調整しました。
ご相談者さんから「漢方薬を始めて良かった」と言っていただいていますが、もっと結果がでるようにサポートしたいです。

その後・・・胎嚢確認、心拍の確認が出来、経過順調と連絡をいただきました。

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