来局時29歳 医学的な不妊の原因:男性不妊:精液量0.4ml、精子濃度776万/ml、運動率19.71%
1人目を希望し1年
○来局時の不妊治療歴:なし

漢方による原因分析)
○足の冷え、足のむくみ、生理期間のFSH11.54・次の周期も11.34と生理周期がやや遅いなどから腎虚

方針)顕微授精の成功率を高めるため、ご主人は補腎活血し、奥様は補腎をして、ご夫婦で体づくりをしていく。

改善結果)
奥様は、牡蠣肉製品。ご主人は、牡蠣肉製品と丹参製剤で開始。
3か月目、ご主人の数値が改善し、成熟卵を5個採卵、全て正常授精した。うちの1個は新鮮胚移植。2個胚盤胞にて凍結。その周期では妊娠(-)。
4ヶ月目、凍結胚移植し、妊娠(+)。胎嚢、心拍確認、奥様は牡蠣肉製品を継続。経過順調。

ご主人の数値が以前より改善した(具体的な数値は不明)こと、奥様もしっかり漢方で体づくりをして治療を始めたことが、1回の体外受精での妊娠に繋がったと思います。

来局時32歳 医学的な不妊の原因:なし
1人目を希望し1年6ヶ月
○来局時の不妊治療歴:タイミング療法2ヶ月(クロミッド)
○不妊治療前に自然妊娠したが流産

漢方による原因分析)
○背中の冷え、足のむくみ、夜中トイレに毎日起きる、腰痛、無苔暗紅、AMH1.04ng/ml、生理周期が短い、などから腎虚(陰>陽)
○手足先の冷え、便秘、動悸、経血の塊(+)、暗紅紫舌、舌下静脈怒張などから瘀血
○経血量少ない、肌の乾燥、爪が割れやすいなど血虚
方針)補腎と養血をしながら活血化瘀して自然妊娠を目指す。排卵誘発剤を使っての治療も継続していく。

改善結果)
亀板膠製品と杞菊地黄丸と当帰製剤と丹参製剤の組み合わせで開始。
1~4ヶ月目、体調などで漢方薬を調整しながら病院のタイミング療法を続ける。
5~6ヶ月、補腎の生薬を亀板膠製品と杞菊地黄丸から牡蠣肉製品に変えてタイミングを続ける。
7~9ヶ月目、治療を休んで漢方薬だけで体づくりをしていく。
10~12ヶ月目、新しい不妊治療クリニックで検査受けたら子宮内ポリープが見つかる。漢方は腫瘤の破血目的で水蛭製品を追加。
13~14ヶ月目、クリニックから体外受精を勧められ採卵にむけて体づくり。漢方は水蛭製品から亀板膠製品に変更以外は同じ。
15ヶ月目、低刺激にて5個採卵。体外受精・顕微授精にて1個新鮮胚移植し、胎嚢確認にて妊娠。4BBの胚盤胞は凍結。その後、牡蠣肉製品と安胎薬を継続。
16ヶ月目、その後経過順調で不妊治療専門クリニックを卒業。

体調、脈、舌、基礎体温など改善し、自然妊娠できる状態になってからなかなか妊娠しなかったため、体外受精のチャレンジされました。
体づくりがしっかり出来ていたので、1回の採卵で妊娠できました。
また、グレードの良い胚盤胞も凍結できたので、今後のためにも良かったと思います。

来局時35歳 医学的な不妊の原因:なし ややプロラクチンが高い
1人目を希望し2年
○来局時の不妊治療歴:タイミング療法8ヶ月、人工授精1回

漢方による原因分析)
○むくみ、膀胱炎になりやすい、白髪・抜け毛が気になる、喘息、アレルギー性鼻炎、クロミッドで生理が大きく乱れるなどから腎虚(陰>陽)
○シミ・そばかすが多い、イライラしやすい、経血の塊(+)、便秘、良く夢を見る・夜中に目が覚めるなどから血虚による瘀血

方針)体外受精の成功率を高めるため、補腎と活血化瘀。基礎体温が全体に高めなので、調整し採卵にむけて体を整える。

改善結果)
亀板膠製品、当帰製剤、丹参製剤、牡蠣肉製品の組み合わせで開始。
2ヶ月目、睡眠の状態が改善。夢を見なくなり朝までぐっすり眠れるようになった。便通以前は2~3日おき⇒ほぼ毎日に。
3ヶ月目、クロミッドで生理が大きく乱れ経血量が減少していたが、服用以前の経血量に戻ってきた。経血の塊やむくみが気にならなくなってきた。毎月排卵時付近で夜間軽度の喘息発作で良く眠れない日があるとのことと、基礎体温が全体的に高め(高温期に37℃超えるの日がある)であることから、亀板膠製品を増量。
4ヶ月目、便が緩くなりすぎる日があるとのことで当帰製剤のみ減量して調整。
5~6ヶ月目、排卵時の不調(夜間の喘鳴など)がなくなった。全体的に高めであった基礎体温が、全体的に下がり高温期に37℃超えることがなくなった。
7ヶ月目、採卵のスケジュールに入り、ホルモン剤の影響で便秘や基礎体温が上昇する日がでてきたので、その都度漢方を調整して服用していただく。採卵は成熟卵6個、うち4個受精。1個新鮮胚移植。残り3個胚盤胞で凍結。
8~12ヶ月目、新鮮胚移植は陰性。新型コロナウイルスの影響で移植がキャンセル・延期となるが、凍結胚移植にむけて漢方を継続。
13ヶ月目、融解胚移植にて妊娠陽性→胎嚢・心拍確認。その後、妊娠10週を超え不妊治療専門クリニックを卒業。出産に向け、牡蠣肉製品と安胎薬を継続。

来局前、病院治療のクロミッドの副作用で、生理周期が大きくみだれ経血量が減少し、治療の継続が不安になっている状態からの体づくりでした。漢方薬で生理や便通、基礎体温が良くなり不調がほとんどなくなりました。採卵後、新型コロナウイルスの影響で移植が延期になりましたが、その間も漢方薬や食事など養生をしっかり実践して、1回目の凍結胚移植で妊娠できました。

来局時27歳 医学的な不妊の原因:AMHが低い(0.57ng/ml:40代の数値)、男性不妊:精子濃度・運動率・奇形率ともに測定不能
1人目を希望し1年3ヶ月
○来局時の不妊治療歴:なし、病院からの漢方薬(当帰芍薬散)を服用していた

漢方による原因分析)
○お腹・腰の冷え、足のむくみ、腰痛、無苔暗紅、低AMH、FSH19.3、アトピー性皮膚炎や鼻炎などから腎虚
○手足先の冷え、睡眠の質が悪い、めまい、のぼせ、ひどい生理痛、舌下静脈怒張、数脈などから血虚による瘀血

方針)体外受精の成功率を高めるため、補腎と養血化瘀。ご主人は精子の質を良くするための補腎活血

改善結果)
奥様は、牡蠣肉製品、当帰製剤、折衝飲の組み合わせ。ご主人は、牡蠣肉製品と丹参製剤を服用していただく。
その後、体外受精を開始し、1個だけ採卵でき顕微授精。順調に分割し凍結胚移植、妊娠反応。担当医師からは「たった1個の卵で妊娠できたなんて、お腹の中にいる子はミラクルベイビーだね」と嬉しい報告。妊娠9週で不妊専門クリニックを卒業。安胎のため牡蠣肉と当帰製剤を続けたいといわれ継続中。

ご夫婦ともに検査値が悪く体外受精でも難しい状況なので、妊娠率を少しでも良くしたいと、ご夫婦で漢方薬を服用されました。
不妊治療経験がないご夫婦だったので、漢方薬の服用で治療が成功したと言い切れないところもあるかと思いますが、不妊治療専門の医師が、「ミラクル」と表現された妊娠。漢方薬が奇跡を起こすことに寄与できたのではと考えています。

来局時39歳 医学的な不妊の原因:高プロラクチン血症、卵管の通りがやや悪い
○来局時の不妊治療歴:タイミング療法5ヶ月

漢方による原因分析)
○下半身の強い冷え、年齢などから腎虚
○下半身(腰・足先)の冷え、鎮痛剤が必要なほどの生理痛、経血のレバー状塊などから血虚による瘀血

方針)養血化瘀、補腎
病院治療の効果を高めるための体づくり希望。2~3周期体づくりをしながらタイミング療法で様子を見て、その後は体外受精をする予定。

改善結果)
1~2ヶ月目、補腎動物生薬は自社牡蠣肉製品、養血化瘀は丹参製剤、当帰製剤を処方。便秘気味だったのが便通が毎日になった。薬を飲むほどだった生理痛がほとんど無くなった。経血の塊も気にならない程度に減少。
3ヶ月目、体外受精をすることになり、採卵に向け動物生薬の亀板鼈甲製品を追加。
4ヶ月目、7個採卵→6個受精。1個を新鮮胚移植し妊娠反応陽性。

生理痛や経血のレバー塊、高プロラクチン血症、年齢が40歳目前ということで、体外受精に備えての体づくりしたいと来局されました。漢方を3ヶ月服用し、生理の状態や冷えが改善したところで治療を開始となりました。採卵の結果もとても良く、新鮮胚移植でスムーズに妊娠することができて良かったです。漢方で体の準備して体外受精に臨んだことで、自身の妊娠力を上手に発揮してうまく結果が出せた症例だと思います。

来局時32歳 医学的な不妊の原因:潜在性高プロラクチン血症、AMH1.0ng/ml
1人目を希望し2年
○来局時の不妊治療歴:タイミング療法14ヶ月、人工授精3回、体外受精2回、顕微授精1回、妊娠反応(-)

漢方による原因分析)
○背中の冷え、足のむくみ、夜中トイレに毎日起きる、腰痛、無苔暗紅、低AMH、TSH3.6、生理周期が短いなどから腎虚(陰>陽)
○足先の冷え、毎日目が覚める、多夢、便秘、動悸、経血の塊(+)、舌下静脈怒張、数脈などから血虚による瘀血

方針)体外受精の成功率を高めるため、補腎と活血化瘀。基礎体温は綺麗なので、化瘀と補腎陰のバランスをとり、数脈をなくしていく。

改善結果)
亀板膠製品と煎じ薬で芎帰調血飲加酸棗仁杜仲女貞子の処方で開始。また甲状腺の専門クリニックを紹介し、チラーヂン服用開始となる。
2ヶ月目、クロミッド法で成熟卵3個採卵し体外受精にて新鮮胚移植するが陰性。
3ヶ月目、睡眠や便通など改善してきている。数脈、先辺舌暗紅あるため、煎じ薬は逍遙散合四物湯加牡丹皮・蒲公英に変更し、動物を亀板膠製品と牡蠣肉製品に変更。クロミッド法で2個成熟卵を採卵し、グレード1の初期胚とABの成熟胚盤胞を凍結。
4~8ヶ月目、治療を休んで漢方薬だけで体づくりをしていく。
9ヶ月目、動物製品はそのままで、煎じ薬は六味丸料合八珍湯加丹参・黄耆・香附子に変更。二段階移植で初めて妊娠陽性反応でるが、胎嚢確認できず。
9~13ヶ月目、FSHが高くなったのでカウフマン療法を受けながら、漢方薬を調整していく。
14ヶ月目、採卵予定。動物は変更せず、煎じ薬を逍遙散合四物湯加女貞子・丹参・陳皮・牡蛎に変更。体外受精にてグレードgood’の中期胚盤胞を凍結。
15ヶ月目、凍結胚移植予定。数脈の所見はない。牡蠣肉製品とシベリア霊芝と八珍湯加香蘇散料加丹参・牡蛎に変更。凍結融解胚移植にて妊娠陽性→胎嚢確認。その後、牡蠣肉製品と安胎薬を継続。
→元気な男の子を出産されました。

来局以前に、体外受精を数回受けて移植したが妊娠反応が一度もでない。年齢は若いが、AMHが低く不安と焦りを感じている方でした。
漢方・中医学では、体を整えれば自然と精神面もゆとりがでると考えます。心と体に余裕がでることで待望の赤ちゃんを授かることが出来たのだと思います。

来局時36歳 医学的な不妊の原因:なし、AMH0.7ng/ml
1人目を希望し5年
○来局時の不妊治療歴:タイミング療法12ヶ月、人工授精5回、体外受精2回、顕微授精3回 (移植するも陽性反応なし)

漢方による原因分析)
○むくみ、腰痛、首筋のこり、疲労感、耳鳴り、脈、低AMH、年齢などから腎虚
○末端冷え(冬は霜焼けになることもある)、頭痛、肩こり、生理痛、舌、基礎体温などから瘀血
○便秘、目の疲れ、舌、脈から血虚
方針)病院治療を休んでいる間体づくり希望。養血化瘀、補腎充精。

改善結果)
亀板膠製品、丹参製剤、当帰製剤を組み合わせて開始。体調、生理、基礎体温など少しずつ改善していく。
12ヶ月目、生理の状態や基礎体温など良い。病院で子宮鏡検査を受けるが異常なし。
17ヶ月目、亀板膠製品、丹参製剤、当帰製剤、鹿茸製剤を使って周期調節法で服用する。
25ヶ月目、同処方継続。クロミフェン法にて2個採卵。そのうち1個受精卵になり、胚盤胞まで成長させる予定が分割停止。再度採卵するため、卵胞の成長力をつける目的で低温期の亀板膠製品を増量。
27ヶ月目、同処方継続。クロミフェン法にて2個採卵、2個とも胚盤胞まで成長し凍結。
32ヶ月目、漢方薬を始める以前に複数回移植するが妊娠反応がでなかったこと、漢方薬を始めて生理・基礎体温など整っているが2年以上も妊娠していないことから、亀板膠を免疫調整機能で反復着床不全に良い報告のあるシベリア霊芝製品へ変更。
37ヶ月目、同処方継続。凍結融解胚盤胞移植。初めての妊娠陽性反応、その後胎嚢・心拍確認。
38ヶ月~出産まで、流産予防の安胎処方を継続。→元気な女の子を出産されました。

病院治療を休んでいる間コツコツと漢方薬で体づくりをしてこられました。
漢方薬を始める以前は何度も体外受精・顕微授精をしても妊娠反応がでたことがなく、治療を受け続けることを一旦休んで体づくりをし、再度治療を始められ妊娠されました。期間がかかりましたが無事に妊娠できて本当に良かったです。

体外受精・顕微授精では、妊娠率に最も重要なことは採卵時の年齢であるということがわかっています。
今回の場合、一般的に考えれば、採卵時の年齢が2~3年経過しているということは妊娠する可能性は低くなります。
しかし、漢方薬で体の機能を整えることで、以前と同じ治療で妊娠という結果になりました。
来局時(36歳)に妊娠を希望して5年が経過しており、その間体外受精・顕微授精を複数回試みるも上手くいかななかったことから、体質的にはかなり妊娠しにくい状態だったと思います。妊娠に年齢は重要ですが、成果がでないまま不妊治療を受け続けるより、一旦立ち止まり漢方で体を整えることで、結果的には前進し妊娠できるのではと考えています。

来局時33歳 医学的な不妊の原因:多囊胞性卵巣症候群(PCOS)
1人目を希望し4ヶ月
○来局時の不妊治療歴:タイミング療法2ヶ月

漢方による原因分析)
○冷え、腰痛、首筋のこり、日中排尿10回、多囊胞性卵巣症候群(PCOS)、基礎体温、脈尺弱、舌無苔などから腎虚
○肩こり、暗紅舌、舌下静脈怒張、基礎体温などから瘀血

方針)病院治療を続けながら体づくりを希望。補腎化瘀で質の良い卵を育てる力をつけていく。

改善結果)
煎じ薬で芎帰調血飲加桂枝・白芍・鶏血籐と亀板膠製品を組み合わせて開始。病院ではクロミッドでタイミングの予定。
2~6ヶ月目、漢方薬は亀板膠製品から牡蠣肉製品へ変更して、煎じ薬は滑脈と体温が高いまま生理が始まることから竜胆瀉肝湯加丹参・女貞子など調整していく。病院では、タイミングを続け、ステップアップして人工授精を2回する。
7ヶ月目、舌薄苔、脈有力に改善される。牡蠣肉製品と杞菊地黄丸料加丹参・女貞子・香附子・続断・赤芍に変更。体外受精にステップアップし、ショート法にて11個採卵。それぞれ体外受精と顕微授精し、グレード1の新鮮胚を移植。胚盤胞4個凍結。
8ヶ月目、安胎、もし上手くいかなくても次の周期での移植を考え、牡蠣肉製品と当帰散料合香蘇散料加党参・丹参・続断に変更。妊娠陽性反応、胎嚢・心拍確認。

不妊治療を長く続けて妊娠できないということで来局される方が多い中、早い段階で不妊治療効果を上げたいということで来られました。出来るだけ早く妊娠したいということで、ステップアップを早めに決断され、1回目の体外受精で妊娠されました。33歳の体外受精の妊娠率は38.5%(参考:データから考える不妊症・不育症治療,メジカルビュー社)だが、相談者は1回の移植で妊娠できたことから、漢方薬で舌や脈などの漢方的な異常所見が改善されることが、体外受精の妊娠率改善に効果があるのではと考えられます。

来局時43歳 医学的な不妊の原因:卵巣嚢腫、子宮筋腫、AMH0.609ng/ml
1人目を希望し6ヶ月
○来局時の不妊治療歴:体外受精1回、顕微授精1回(2回とも卵子に問題があり移植に至らず)

漢方による原因分析)
○むくみ、低AMH、年齢、脈、体外受精、顕微授精で受精卵できないなどから腎虚
○卵巣嚢腫、子宮筋腫、舌などから瘀血
○夜間の中途覚醒、胃痛、舌などからやや肝の疎泄機能低下

方針)自然周期体外受精の成功率を高めるため、補腎と活血を主に。舌苔が厚く食べ過ぎる傾向にあるためまずは食積をとる。

改善結果)
煎じ薬と亀板膠製品を組み合わせて左帰丸合四物湯加香附子丹参山査子陳皮半夏の処方で開始。
1ヶ月目の体外受精で受精卵が育ち移植するも陰性だったが、初めて移植まで進めたので本人は漢方の効果を実感され喜ばれる。
2~6ヶ月、漢方薬は山査子・半夏を抜いて党参・酸棗仁など加えたり、シベリア霊芝など使ったりし、自然周期体外受精を2回行い胚盤胞を凍結。
7ヶ月後、凍結胚移植、妊娠陽性→胎嚢確認。流産予防の安胎薬を継続。その後、心拍確認。→妊娠時は44歳、その後45歳で元気な女の子を出産されました。

この相談者は、以前薬局を経営されていたという自身の母親から「不妊治療するなら漢方も一緒に飲んだ方がいいよ」と強く薦められて来局されました。来局前に2回の自然周期体外受精をしていましたが卵子に問題があり移植まで至らない状況でした。漢方で体づくりに取り組んで少しづつ先に進むようになり、半年かけて良い結果につながりました。年齢が高い方やAMHが低い方の場合、本来の機能を抑制し過ぎないように採卵する自然周期体外受精と、本来の妊娠力を引き出す漢方薬との相性がいいのではないかと思います。

来局時39歳 医学的な不妊の原因:多囊胞性卵巣症候群(PCOS)、排卵障害
2人目を希望し2年2ヶ月
○来局時の不妊治療歴:タイミング療法17ヶ月、人工授精7回、体外受精1回 

漢方による原因分析)
○冷え、ほてり、腰痛、首筋のこり、耳鳴り、多囊胞性卵巣症候群、年齢、基礎体温などから腎虚
○肩こり、暗紅舌、舌下静脈怒張、基礎体温などから瘀血
○安静時の疲労感、目の調節障害、イライラしやすい、弦脈から肝鬱
方針)病院治療を続けながら体づくりを希望。数ヶ月したら体外受精予定。疏肝化瘀、補腎充精でストレス耐性を高めて妊娠力をつけていく。

改善結果)
煎じ薬で芎帰調血飲加丹参白芍と亀板膠製品を組み合わせて開始。体調、生理、基礎体温など少しずつ改善していく。
4ヶ月目、軟便のため煎じ薬の当帰を鶏血籐に変更し潤性のない補腎薬女貞子を加える。ショート法にて15個採卵でき、顕微授精にて10個の受精卵ができ、そのうちグレードの良い胚盤胞を2個凍結。
5ヶ月目、育児休暇が終わり仕事復帰したところ、体力・精神面ともにきつく、軟便や下痢が続く。煎じ薬を中止し、牡蠣肉製品、鹿茸製剤、帰脾湯の製品の組み合わせに変更する。
6~15ヶ月目、仕事量が多く、ストレスが大きくかかる状態のため、処方を調整しながら、体調を整えることに専念。
16~20日ヶ月目、一人目はタイミングで授かったのでできれば自然妊娠を希望し、タイミングや人工授精を続ける。軟便・下痢気味ではあるものの体の状態は徐々によくなり、以前より仕事の疲れが残らなくなっている。
21ヶ月目、体調が安定しており次周期で凍結胚移植をすることに。牡蠣肉製品、霊芝製品、丹参製剤、生脈散を服用。
22ヶ月目、同処方継続。凍結融解胚盤胞移植。妊娠陽性反応、その後胎嚢・心拍確認。出産まで、流産予防の安胎処方を継続。
→元気な男の子を出産されました。

相談者は体づくりを始めてまもなく仕事復帰されました。上の子供の育児に加え、仕事量の多さ・ストレスで、一時は心身のバランスを崩してしまいとても心配しました。漢方で徐々に余力のある状態になっていき、基礎体温表も綺麗になりました。結果的に1回の凍結胚移植で妊娠できました。
女性がフルタイムでの仕事をされながらの二人目不妊の場合、仕事や育児に忙しく余力のない状態になっている方は少なくありません。二人目不妊の主な原因は、年齢的な問題だけでなく一人目の出産育児で消耗している場合が多く、漢方薬で体を整えることで本来の妊娠力をとりもどすことができます。