34歳 女性、骨髄異形成症候群(MDS)、煎じ薬を初めて約9ヶ月。

漢方薬を開始してすぐに倦怠感などの自覚症状は改善したのですが、その後体調が悪化し3月の検査で血小板が3.7万個/㎕まで低下してしまう。この時期、倦怠感と強い背中の痛みが現れ、日常生活に支障がでる。痛みで睡眠も良くない。

煎じ薬の処方を、血液を作る目的に変更し、煎じ薬と併せて杞菊地黄丸と牡蠣肉エキスを服用してもらったところ、背中の痛みが無くなる。
5月の検査で、血小板数4.5万個/㎕に回復。
その後、血球や血小板を増やす鶏血籐・阿膠・大棗を帰脾湯の加減処方に追加し、7月の検査結果が以下です。
血小板5.8万個/㎕ 赤血球 304万 白血球 5300

血小板数が大幅に回復し、その他の血球数も改善してきました。
先に脾虚の状態を改善させたので漢方薬による検査値の改善の効果が早かったのだと思います。
何より、倦怠感と強い背中の痛みが改善し、日常生活に支障が無くなったと喜ばれました。
この方は血小板の数値が季節により変動があるのですが、前年の同時期よりも良い数値でした。

 

そして、今回の煎じ薬です。
胃腸の調子が良くなってきたので胃腸の生薬を減らし、補血の当帰などの生薬の割合を増やしました。
今後は血小板数が8.0万以上になることを目指します。
もっと喜んでもらえるように漢方薬を科学的視点で運用したいと思います。
西洋医学が苦手な部分を、漢方薬でどこまでサポート出来るか追求していきます。

30代前半女性、骨髄異形成症候群(MDS)、煎じ薬を初めて6ヶ月近くなります。
食欲がない、倦怠感などの不調は煎じ薬をはじめてまもなく改善しましたが、血小板数は少しずつ低下してきていました。

ここ数年間血小板は4~5万個/㎕で落ち着いていたが、3月の検査で3.7万個/㎕に低下し、このまま低下すれば抗がん剤や免疫抑制剤を使った薬物療法を始めないといけないとのことでした。血液内科の担当医は、薬物療法は副作用が強く出来ればしたくないという考えです。そこで今までの煎じ薬と別に骨髄を養うために補腎の丸剤を追加してもらいました。
胃腸機能をもう少し整えてから補腎をしていく予定だったのですが、血小板数を早く回復させるために生薬原末を固めた杞菊地黄丸を追加しました。

約2ヶ月後の検査で、血小板数4.5万個/㎕に回復。
また、自覚症状としてあった背中の痛みが全く無くなりました。
この背中の痛みは、医師に相談しても原因不明といわれ、自身で湿布を貼るなどしても改善せず、諦めていたそうです。
中医学では腎精が不足すると、骨髄が空虚となり腰がだるくて痛むようになります。
これは腰に限定されるわけでなく背中の一部(真ん中当たりが多い)が痛くなることもあります。
骨髄異形成症候群の本質は腎精虚であり、症状によって兼証を考えます。この女性の場合は脾虚になります。
本来なら腎精虚を改善するために補腎を真っ先にすべきですが、脾虚の程度がひどかったため健脾をまず行いました。
脾虚がひどい場合は、胃の負担がある補腎の生薬を使うと、脾虚が改善されないだけでなく腎虚も改善しません。
今後も煎じ薬で健脾去痰をして胃の状態を改善しながら、段階的に補腎の生薬を動物性生薬に変更して行く予定です。

今回の煎じ薬です。
益気補血・健脾養心の帰脾湯を基本に加減しました。このまま病気の進行を遅らせられるよう調整していきたいです。

30代前半女性、骨髄異形成症候群(MDS)病院で定期的に血液検査を受け経過をみている方。
かねてより貧血があり、月経前の体調不良で当薬局の当帰の入った漢方シロップを服用されていました。
ちなみに、骨髄異形成症候群とは、血球を作ることはできるが、その血球が成長して成熟してくれないため血球減少となり、場合によっては骨髄不全に陥る病気です。

シロップの漢方薬だけでも体調が良くなっているのですが、弱っている胃腸の働きを良くしたいとのことで煎じ薬の服用を始めることになりました。

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上の写真の生薬から抽出した煎じ薬を服用しています。
貧血だけでなく血小板の数値もかなり低いので、気不統血(内出血)を改善する目的で処方は帰脾湯を選び生薬を加減しています。

服用後の変化は、無理して食べていた朝食が美味しく食べられるようになり、午後の怠さも軽減したとのことで感謝していただきました。

しばらくは今の処方を続けて胃腸を回復させてから血小板などの数値改善に向けて処方を調整したいと思います。
現代医学で対処できない時に漢方薬を中医学理論に従って使えば諦めていた症状が改善できます。
このような仕事ができて幸せです。